ケーブル1本で広がるARシアター――軽量84g『Xreal One』徹底レビュー
Xreal Oneは軽量で使いやすく、映画やゲームに最適だが、視野角や目の疲労が長時間の作業には課題。エンタメ用途には魅力的だが、作業用途では他の選択肢を検討した方が良い。
Xreal Oneは軽量で使いやすく、映画やゲームに最適だが、視野角や目の疲労が長時間の作業には課題。エンタメ用途には魅力的だが、作業用途では他の選択肢を検討した方が良い。
まず結論をまとめると、Xreal One は「映画・ゲームをお気軽に大画面で楽しみたい方」には最適ですが、「長時間の開発や表計算をこなす万能モニター」としては改善の余地が残る――というのが2週間試用した率直な所感です。重量わずか 84 g の軽快さと USB-C ケーブル1本で映像・給電が完結する手軽さは大きな魅力である一方、視野角 50° や目の疲労、エッジのぼけなどが長時間作業のネックになりました。以下では、スペックと使用感をポイント別に整理します。
外箱はマットブラックのシンプルな装いで、開封するとサングラス風フレームとケーブルのみというミニマル構成でした。接続は USB-C をスマートフォンや PC に差すだけ。DisplayPort Alt-mode 対応端末なら追加アプリ不要で映像が出力され、給電も同時に行われますus.shop.xreal.comreddit.com。
項目 | 内容 |
---|---|
ディスプレイ | SONY 0.68″ Micro-OLED×2/1080 p/最大120 Hzus.shop.xreal.com |
視野角 | 50°(One Pro は 57°)us.shop.xreal.com |
輝度 | 最大 600 nit、3段階エレクトロクロミック調光us.shop.xreal.com |
オーディオ | Sound by Bose ステレオスピーカーtechradar.com |
トラッキング | 3 DoF(回転のみ)us.shop.xreal.com |
重量 | 84 gus.shop.xreal.com |
価格 | 日本公式ストア 69,980 円jp.shop.xreal.com/海外 499 USDus.shop.xreal.com |
120 Hz のフル HD OLED は発色・コントラストともに優秀で、TechRadar も「ここ4年で最高の AR 画質」と高評価していますtechradar.com。Netflix の HDR タイトルでも黒つぶれは少なく、映像鑑賞に十分なクオリティです。
Bose チューニングのスピーカーは中高域がクリアで、ヘッドホンなしでも没入感が得られますtechradar.com。ただし静かなカフェでは音漏れが指摘されているため、周囲への配慮は必要ですreddit.com。
84 g という軽さは長時間装着でも首に負担を感じにくく、出張やベッドでの“ごろ寝シアター”に最適ですxrtoday.com。
視野角 50°の限界
ノート PC の 14 inch 相当(約 147″/4 m 換算)で、ウィンドウを並べると横幅が足りませんvr-compare.com。
目の疲労
Forbes Vetted レビューでも eye-strain が顕著と報告されていますforbes.com。筆者も 20 分のコーディングで眉間が重く感じました。
エッジのぼけ
Reddit では「周辺 10〜15 % がぼやける」との声が複数あり、細かい文字作業で気になりますreddit.comreddit.com。
外光の混入
レンズと顔の隙間から光が入り暗部のコントラストが低下するという指摘もありますtechradar.com。
Xreal One | Meta Quest 3 | |
---|---|---|
視野角 | 50°us.shop.xreal.com | 100°(公称)biccamera.com |
画素密度 | 約 21 ppd(文字は鮮明)vr-compare.com | 約 15 ppd |
重量 | 84 gus.shop.xreal.com | 515 gbiccamera.com |
自立動作 | 外部給電 | バッテリー内蔵 |
価格 (JP) | 69,980 円jp.shop.xreal.com | 74,800 円biccamera.com |
動画視聴に限れば軽量な Xreal One が有利ですが、空間固定表示や広視野角を求めるなら Quest 3 が適しています。
FOV の拡大(70°以上):マルチウィンドウ作業が容易に。
アイストレイン軽減機構:自動 IPD 調整やブルーライト低減で疲労を抑制。
遮光シールド標準同梱:外光混入を防ぎ没入感を向上。
6 DoF 追跡:仮想モニターを空間固定できれば作業用途が一気に現実的に。
こうしたオプションは One Pro 用アクセサリーの開発が進む Unbound XR でも示唆されていますxrtoday.com。